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Posted: admin on 11:38 am | メンバーの著作, 公共哲学の関連文献, 書籍・雑誌情報(Books, Journals, Magazines)
岩波ジュニア新書から山脇直司著『社会とどうかかわるか――公共哲学からのヒント』が刊行されました。
http://www.iwanami.co.jp/hensyu/jr/toku/0811/500608.html
■目次
はじめに
第一章 滅私奉公の時代があった
1 お国のために
2 会社のために
3 規律のために
4 イデオロギーのために
第二章 大流行の滅公奉私
1 世界は二人のために?
2 学校生活のなかで
3 他者との関係のなかで
4 ルール社会のなかで
5 競争社会のなかで
第三章 一人ひとりの「私」をを活かす
1 世界に一つだけの花を咲かせるには
2 個人の人権を考え直す
3 「私」と「私」のつながり方
4 民主主義の新しい考え方
第四章 公共世界とのかかわり
1 公共とはなにか
2 公共の福祉という価値
3 公共善と公共悪・災禍
4 分かちあう感情・理性・想像力
5 公共的記憶と公共的未来
6 「私」と公共世界をつなぐメディア
第五章 活私開公でいこう
1 自分・他者・公共世界
2 活私開公で読む憲法と教育基本法
3 活私開公的な仕事のあり方
4 国際社会のなかでの活私開公
5 グローカルに学び,考え,活動する
おわりに
6 Comments so far
「公共哲学とは何か」を読んだ感想を述べてみたいと思います。
おおよその内容は現代社会(日本)において、如何に公共性が大事で必要であるかを
活私開公、タコツボ的な状況、グローカル、自己ー他者ー公共世界、相関三元論、応答的、
多次元的、などの言葉を中心に主張していると思います。
真摯な態度で語る、わかり易い内容に納得できます。特に反対すべき個所もなさそう。
ただ私の読後感は教科書的な本で、尤もな意見が殆どだということです。
よい事を並べて、これを広めましょうと言っているように聞こえる。
これだとどうも私には説得的ではありません。
自分が大切だと思うことを主張し広めようとするのは、例えば政治の世界と変わらない。
公共哲学であるということは、その根拠を納得できる形で提示しなければ、と思うのです。
哲学の意味はそういうところにあると考えます。
例えば私、他者、公共性の三つがどれも大切なのは当然だと思います。
でもこの三つが並列しているだけでは、哲学になっていない。これらにどのような関係が
あるのか説明がないと、うまく自分の腹の中に収まりません。公と私の二元論でも大変
なのに、まして三元論となるとますます途方に暮れてしまう。
新書という性格上ある程度仕方ないのでしょうが、もっと掘り下げがあっていいように
思うのですが。生意気なことを述べたかも知れませんが、率直な感想です。
どうでしょうか。 山本憲司
率直なコメントありがとうございます。しかし最後の点ですが、私と他者と公共性を並列的に述べているというのは、貴方の誤読です。新書の第六章をよくお読みください。また、新刊の『グローカル公共哲学』(東大出版会)では「自己ー他者ー公共世界」という関係概念で貫いています。公共性は実体概念ではなく、それらのダイナミックな関係からの派生した理念型にすぎません。ですから、もっとよくお読みになってから批判していただきたく思います。なお、私はドイツで徹底して「哲学すること」を学んだ者であることも付け加えておきます。
自己ー他者ー公共世界が関係概念として、それではその3つがどんな関係に
あるのか示さなければならないと思います。それをよく理解すれば成る程
どれも欠かせない大事な事と多くの人が
山脇様 メール有難うございます。
私どものような読者に配慮して頂いてありがたいです。
改めてこういう場を提供にしてくれているのは、
正に公共哲学の実践的一面と了解している次第です。
自己ー他者ー公共世界 が関係概念であるというのは、納得出来ます。
強いて言えば、それらが具体的にどのような関係概念にあるのか、
説明があればわかり易いと思う次第です。
我々一般市民は、ある程度明確なイメージの上に、生活を築いていくことを
迫られている、そう日々感じているからです。
出来れば先生の著書などからも、参考になる意見を引き出したい。
まさしく公共性はますます大事と感じているからです。
政治家や行政のやや宣伝的な公共性でない意見を、私なども探している。
こういう部分は科学などの無力なところで、
正に哲学などが頑張る必要のある領域なのではないのか。
野家さんなどもアレントなど公共圏の問題を社会の最も切実なことと
いっていたと記憶します。
山本憲司
山脇様 メール有難うございます。
私どものような読者に配慮して頂いてありがたいです。
改めてこういう場を提供にしてくれているのは、
正に公共哲学の実践的一面と了解している次第です。
自己ー他者ー公共世界 が関係概念であるというのは、納得出来ます。
強いて言えば、それらが具体的にどのような関係概念にあるのか、
説明があればわかり易いと思う次第です。
我々一般市民は、ある程度明確なイメージの上に、生活を築いていくことを
迫られている、そう日々感じているからです。
出来れば先生の著書などからも、参考になる意見を引き出したい。
まさしく公共性はますます大事と感じているからです。
政治家や行政のやや宣伝的な公共性でない意見を、私なども探している。
こういう部分は科学などの無力なところで、
正に哲学などが頑張る必要のある領域なのではないか。
野家さんなどもアレントなど公共圏の問題を社会の最も切実なことと
いっていたと記憶します。
山本憲司
山本憲司様
お返事ありがとうございます。「自己ー他者ー公共世界」理解とは、単なる関係概念ではなく、各自が、それぞれ置かれた現場に即しながら、自己理解と自己反省の深みを伴って捉えていくべき規範的でダイナミックな概念であると、私は考えています。したがって、応答的であり、多次元的であり、生成的であるような自己理解と、それに伴う「他者ー公共世界」理解の深化・発展が、実践的に重要でしょう。今後、いろいろな現場で実践活動を行っている方々と対話しながらこのテーマを深めていく所存ですので、山本さんからは、メールを通してでも、建設的なご批判やアドバイスを頂ければ幸いです。